消費税が8%から10%へ引き上げられてから、早1ヵ月が経過しようとしています。


西村経済財政担当相は本日の会見で、「全体としては大きな落ち込みはない」と発言しました。

しかし、本当にそうでしょうか。

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還元施策の賜物

確かに、前回5%から8%へ引き上げられた時と比べて、大きな影響はないように見えます。

実際にスーパーや飲食店に行ってみると、引き上げ前とさほど変わらないくらい賑わっています。


しかし実態はというと、政府が行った軽減税率やポイント還元施策の賜物であるのです。


実際、軽減税率のおかげでスーパーなどで売られている食品はほぼ8%据え置きで購入できるため、増税の影響はほとんどないでしょう。

外食産業は10%掛かりますが、キャッシュレス決済を利用すればポイント還元があります。

店舗によって還元率2%か5%と違いますが、2%の還元であれば実質的に消費税は据え置かれているのと同じですし、5%還元であればむしろ減税されています。


このような大盤振る舞いをしているため、ポイント還元が利用されすぎて予算不足の懸念まで出ている始末です。


来年6月末まで還元は続きますが、現在のところ1日当たり10億円の還元が生じています。

単純計算で一か月300億円の予算が必要となりますが、政府が組んでいる予算は1786億円であり、このペースでいけば3月までに原資が枯渇してしまうのです。


これほど還元していれば消費税増税はもはやあって無いようなものなため、そもそも消費が大きく落ち込むわけがないのです。

ですが、このような目くらましがいつまでも続くわけがありません。


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消費低迷は時間の問題

来年6月末で還元制度が終了すれば、消費低迷が起きるのは時間の問題です。


消費税10%の重みが国民に浸透していきますし、一度還元というウマミを知ってしまい、それが無くなってしまえば消費意欲も大きく下がるからです。

加えて、給料は上がらないのに所得税や社会保険料等の税負担は増すばかりで、物価も上昇しているため国民は生活を守るために出費を極力減らすしかなくなります。


そのため、消費低迷が起きるのは時間の問題であり確実なのです。


つまり、増税初期の還元施策を行っている段階で「大きな落ち込みはない」のは当たり前のことであって、そのように判断するのは時期尚早であるのです。